タイのプールに飛び込んで

毎日更新はできませんでした 数学→葡萄酒→語学→フリートーク

【フリー】 なんだこいつ〜!

こんにちは、じゆんじゆんです。


テーマが【フリー】の今日は、

このブログにとってはお休みの日。

(お休みですが記事はかきます)

最近あったことを適当に書きなぐっていく。


【なんだこいつ〜!】

私の学生時代は「お笑いブーム」が世を席巻しており、例にもれず私も大のお笑いファンだった。


中でも「レッドカーペット」という番組の影響力たるや恐ろしく、この番組を見ないと次の日、学校で共通の話題がないのではというくらい、番組を見ることが当たり前だった。

中学生というものは勉強も部活もやり、学校での話題についていく努力もする、マルチタスクの鬼である。


お笑い芸人の中でも私は「ジョイマン」さんが好きで、あのクセになるラップをよくマネしていた。


「なんだこいつ〜!」この言葉を言われると、あれから約10年経った今でも、反射的にあのキモラップを繰り出したくなる。

このあいだの会社の昼休み、実際にジョイマンさんのキモラップをやろうとしてしまった出来事が起きた。


その日、私はお昼を取るために、会社を出て定食屋に向かっていた。

夏の日差しは、オフィス街をはね返り、昼休みの会社員をギラギラと照らしていた。

そんな中を日々の疲労感と共に歩いていると、綺麗なお姉さんがこちらに向かい歩いてきた。

私はここで違和感を感じる、こちらを凝視し、笑顔で私に向かって歩いて来ているのだ。

おかしいなと思いながら、私の前の横断歩道は赤になり、私は足止めをくらう。


私が横断歩道の前で止まると、お姉さんの歩幅は少し大きくなり、こちらに向かって加速したのを感じた。


くる、こっちくる、、、くる!!

ナンパ?いや、こんなぶさいくにありえない。

何かの勧誘?そしたら断ろう

考えうる可能性に対し、お断りの言葉を事前に予想しイメトレしておく。


しかし、まだ私に用があると確定した訳ではない。お姉さんの行動に警戒はしつつ、自分のスマホで用もなくSNSをひらき、平静を保つ。


しかし、綺麗なお姉さんは私の真横で、

私を凝視しながら歩みを止めた。

私はスマホを凝視、しかし緊張で画面に表示される「映え」な写真は、一切脳内に入ってこない。

まだ、私の耳の形を笑顔でチェックしているという可能性もわずかながら残っている。

そのわずかな可能性に賭けたい。


案の定、お姉さんは私に話しかけてきた。「すみません、実は研修でここにきてて!」

声の調子がすごく高かった。高揚感が伝わる。

話をきく事もできたが、本当に研修なら、見知らぬ人に声をかける時、最初の確認事項である「今お時間よろしいでしょうか」という基本をぬかして教育されている事はあるのだろうか。

少し疑問がうまれ、お姉さんには悪いが、ここは練習通りに断る事に。


「すみません、大丈夫です。」

たぶん私の前に何度も断られてきているだろう。できるだけ傷つけないように優しいトーンで断った。


すると、お姉さんは答えた。

「いや、まだなにも言ってないんですけど、

何だとおもってるんですか??」


この切り返しには、衝撃をうけた。

怖くなったので、私はもういちど繰り返す。

「すみません、大丈夫です」

声も柔らかいトーンを心掛けた。

これは断られる仕事だ、

自分自身、営業時代は何度も自分の提案を断られて悔しい思いをしてきた。断られる気持ちは痛いほど分かる。


ふと気付くと、

さっきまで笑っていたお姉さんの顔からは、笑顔の代わりに怒りがどんどんと滲み出し、

こちらをにらんでいる。

もはやここまでくると、危険を感じた。


その時、

運良く信号は青になった。

私はすかさず、お姉さんに

「すみません、いま急いでて!」

と言い残し、足早に横断歩道を渡りはじめた。


お姉さんが追ってくる気配はない。

たすかった!


すると後方から、お姉さんの声で、

しかもそこそこの声量で、

例の言葉がきこえてきた。

「なんだこいつ〜!」


反射的にジョイマンさんのラップが思い浮かび、その場でやりそうになった。


しかしここは公共の場、ぐっと気持ちをこらえて、私は心の中でジョイマンさんのキモラップを踊りながら横断歩道を渡り終えた。


お姉さんが本当に何らかの組織に属し、研修中だったとしたら嫌な思いをさせてしまい、ごめんなさい。


もし、またこのような場面に遭遇したら、日本語の分からない観光客の演技でのりきろうと思います。


それでは、また明日。